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「舞台で楽しむ」新たな読書体験を提供する3冊

# 舞台が物語を動かす そのすべては「どこで起きたか」によって、まったく違う顔を見せてくれます。 今回ご紹介するのは、そんな“舞台”という視点から選んだ本格ミステリー3冊。 静謐な空間に忍び込む知的な謎、制度の中で揺れる若者たち、閉じた環境で起こる心理戦……。 それぞれの物語は、登場人物と読者をその舞台にしっかりと引き込み、 ただの「読み物」ではない体験として私たちに迫ってきます。 ## 最後のトリック 緻密なロジックが静けさの中に潜み、知的な興奮を引き起こします。 舞台そのものが仕掛けの一部であることに気づいたとき、読者は真の「最後のトリック」と出会うことになるでしょう。 ## 法廷遊戯 模擬裁判から始まった“遊戯”は、現実の法廷へと繋がっていく。 教室、法廷、控室——密室のような空間で展開される心理戦が、舞台を生きたものに変えていきます。 その場所に立っているかのような臨場感が、物語を一層濃密にします。 ## 警察53教場 警察学校という特異な環境。 訓練、寮生活、仲間との軋轢……舞台の閉塞感と規律が、物語に張り詰めた空気をもたらします。 成長と葛藤が濃縮されたその場に、読み手も足を踏み入れることになるでしょう。